父の日に酒を贈られて喜んでいます
父の日は母の日と比べ存在が薄い印象ですが、かつては贈る側であったのが今では贈られる側になっています。
私の父はアルコールに強く極端に言えば飲み出せばエンドレスです。
当時、普段より日常的に酒を飲んでいる父でしたので特別に酒を贈るといった記憶がありません。
服とかネクタイ、靴下等その都度考えて贈っていたものです。
時代が推移し今度は贈られる立場になりました。
子供たちからのプレゼントです。
子供といっても成人した子供です。
私の場合にはアルコールはそれほど強くはない代わりに好きだという方です。
子供が幼い頃は娘のお酌によって晩酌をするのが夢だと、早く息子と一緒に人生を軽く語り合いながら飲みたいと思ったものです。
娘の方には父親にお酌をするという気はなく、それとなく最速めいたことを言っても一蹴されるだけです。
息子にしても恥ずかしいのか偶然に同じ場所で飲む機会があったにしても話はそれほど弾みません。
一度息子の下宿先に乗用車を運んで、帰りは私一人で夜行バスで帰るということがありました。
せっかくの機会だからということで下宿近くの飲食店で二人で飲んだのですが、どうも私の一方通行に終始したようです。
なかなか理想に近づけません。
私が病気をして、全快祝いをしようという話になり、ちょうど父の日に近い日でしたので一緒に行うことになりました。
全快祝いは近くの料理屋で行いました。
私と妻、娘、息子の4人による食事会です。
この時子供たちが相談して決めたのでしょう。
きちんと包装された箱のようなものをプレゼントされました。
中身を訪ねたら早速開ければいいというこでその場で開封したところ、父の日プレゼントとしての高価な酒でした。
これはもったいなくて飲めないなあと呟いたとろ、機会があれば親子で飲んでもいいなということでした。
娘もたまにはお酌をしてもいいと言うではありませんか。
普段それとなく遠まわしに呟いたのが通じていたのです。
どの親でも同じだと思いますが、プレゼントの中身よりこうした気持ちが嬉しいのです。
病気全快祝いが思わぬサプライズとなり喜びになりました。
その後、娘は結婚しました。
今度は還暦祝いということで温泉一泊を計画してくれて、娘の夫もきてくれました。
雪が積もっていた年初めのことでした。
旅館で夕食時に赤いセーターをプレゼントしてもらい、全快祝いの話を思い出として語りました。
娘の夫の助言もあり始めて娘のお酌の夢が叶いました。
普段それとなく